スヴァラ歯科Blog
| 2026 | 9月

なぜ、同じように歯を磨いているのに歯を失う人がいるのか?|歯を長く残すための定期管理【石神井公園スヴァラ歯科】

(2026年9月30日 10:47 AM更新)


「毎日、ちゃんと歯を磨いています」

歯科医院で、そう話される方は少なくありません。

実際、日本人の97.3%は毎日歯を磨いています。

それなのに、歯を失う人がいます。

厚生労働省の令和6年歯科疾患実態調査では70代前半で4割以上の人が入れ歯を使用しています。

毎日歯を磨いている人がほとんどなのに、歯を失う人と残る人の差は何でしょう?

その理由の一つは、歯磨きだけでは、口の中で起きているすべての問題を把握できないからです。

歯磨きだけでは気づけない問題があります

毎日の歯磨きは、歯を守るために欠かせません。

しかし、歯周病の進行や歯と歯の間のむし歯、詰め物・被せ物の周囲に起こるむし歯の再発、根管治療後の変化、歯ぎしり・食いしばりによる負担などは、自分だけで正確に判断することが難しい問題です。

しかも、こうした変化は、痛みや違和感が出るまで気づかないことがあります。

例えば、

  • 歯ぐきの色や形が変わっている
  • 特定の場所だけ出血する
  • 歯と歯の間に食べ物が詰まりやすくなった
  • 昔治療した銀歯の周囲に違和感がある
  • 根管治療を受けた歯で噛むと違和感がある
  • 歯ぎしりや食いしばりによる負担がかかっている

こうした変化は、自覚症状だけでは判断できません。

歯ぐきの色や形の変化については、こちらの記事でも詳しく解説しています。
歯ぐきの色・形の変化は危険信号|抜歯リスクを高める5つの初期症状と歯肉炎・歯周病予防【石神井公園スヴァラ歯科】 | 練馬区石神井公園のスヴァラ歯科Blog

「痛くないから大丈夫」とは限らない。

これが、歯を長く残すうえで重要なポイントです。

 

歯科医院で行うのは「治療」だけではありません

歯が悪くなれば治療が必要です。

しかし、治療が終わったからといって、その歯の管理まで終わるわけではありません。

詰め物や被せ物をした歯には、その後にむし歯の再発が起こることがあります。

根管治療を受けた歯にも、再感染や歯根破折、噛み合わせによる負担などの問題が起こる可能性があります。

そのため、治療後も歯の状態を継続して確認することが重要です。

例えば、過去に治療した銀歯については、痛みがなくても修復物の適合状態や周囲のむし歯を確認する必要があります。

【7~8割が無症状】銀歯は6〜8年で再発する?やり替え判断基準と抜歯リスク【石神井公園スヴァラ歯科】 | 練馬区石神井公園のスヴァラ歯科Blog

また、根管治療を受けた歯についても、治療後の状態を長期的に確認することが大切です。

根管治療が治りにくい本当の理由|再発・抜歯を防ぐために知っておきたいこと【石神井公園スヴァラ歯科】 | 練馬区石神井公園のスヴァラ歯科Blog

つまり、歯科医院の役割は「悪くなった歯を治すこと」だけではありません。

治療した歯を、その後もできるだけ長く使える状態に保つこと。

これも歯科医院で行う重要な管理です。

歯を失う原因は、一つではありません

歯を失う原因は、むし歯や歯周病だけではありません。

治療した歯であれば、修復物の劣化や再発、根管治療後の問題、歯根破折などが関係することもあります。

さらに、歯ぎしりや食いしばりのように、歯に繰り返し力が加わることが問題になる場合もあります。

例えば、根管治療後の歯は、残っている歯質の量や噛み合わせによって、歯根破折のリスクを考える必要があります。

【根管治療後の歯はなぜ割れる?】歯根破折の原因と「噛み合わせ」から歯を守る予防管理【石神井公園スヴァラ歯科】 | 練馬区石神井公園のスヴァラ歯科Blog

また、歯ぎしり・食いしばりがある場合には、ナイトガードによって歯への負担を管理する方法もあります。

【ナイトガードとは?】歯ぎしり・食いしばりから歯を守るマウスピースの役割|石神井公園スヴァラ歯科 | 練馬区石神井公園のスヴァラ歯科Blog

このように考えると、歯を長く残すために必要なのは、単純に「歯をきれいにすること」だけではありません。

現在の口腔内にどのようなリスクがあるのかを把握し、その変化を継続して確認すること。

それが定期管理の役割です。

定期的な歯科受診と歯を失うリスク

日本の成人歯科患者を対象とした研究では、定期的なメンテナンスを目的として歯科医院を受診していた人は、治療を目的として受診していた人と比較して、歯を失うリスクが低かったことが報告されています。¹

また、2024年に発表された縦断研究のシステマティックレビューでも、定期的な歯科受診は、喪失歯が少ないことなど、より良好な口腔健康状態と関連していました。²

ただし、定期的に歯科医院へ通えば、歯を失わないという意味ではありません。

歯を失う原因は一つではなく、口腔内の状態や治療歴、セルフケア、噛み合わせなどによっても異なるからです。

重要なのは、問題が大きくなってから対応するのではなく、変化を継続して確認し、その時点の状態に応じて対応することです。

スヴァラ歯科が考える「歯を長く残す」ということ

スヴァラ歯科では、悪くなった歯を治療するだけでなく、再発をできるだけ遅らせてご自身の歯を少しでも長く健康な状態で使うことを重視しています。

これまでにも、

  • 歯ぐきの色や形の変化から考える歯周病のサイン
  • 銀歯などの修復物の周囲に起こるむし歯の再発
  • 根管治療後の歯を長く使うための管理
  • 歯根破折と噛み合わせの関係
  • 歯ぎしり・食いしばりから歯を守るナイトガード

について解説してきました。

これらは別々の話に見えますが、共通しているのは、歯に起こる変化を早い段階で把握し、その後も継続して管理することです。

歯を長く残すためには、毎日のセルフケアと、歯科医院での定期的な管理。

この二つを、それぞれの役割に応じて続けていくことが重要です。

まとめ

日本人の97.3%は毎日歯を磨いています。

それでも、70代前半では4割以上の人が入れ歯を使用しています。

だからこそ、歯を長く残すためには、毎日の歯磨きだけでなく、自分では確認できない口腔内の変化を歯科医院で定期的に確認することが重要です。

痛くなってから治療するのではなく、治療した歯も含めて、その後の状態を継続して管理する。

それが、今ある歯をできるだけ長く使うための基本的な考え方です。

参考文献

  1. Saito M, Shimazaki Y, Fukai K, et al. Risk factors for tooth loss in adult Japanese dental patients: 8020 Promotion Foundation Study. J Investig Clin Dent. 2019;10(2).
  2. Mohd Khairuddin AN, Bogale B, Kang J, Gallagher JE. Impact of dental visiting patterns on oral health: A systematic review of longitudinal studies. BDJ Open. 2024;10:18.

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