スヴァラ歯科Blog
| 2024 | 10月

口呼吸が招く危険性!悪玉菌と口腔内の健康の関係性

(2024年10月29日 2:53 PM更新)


こんにちは!

歯の神経を守る、可能な限り痛くない治療を目指す、予防歯科とバクテリアセラピーと水素吸入で全身の健康を目指す石神井公園駅の歯医者、スヴァラ歯科です。

 

今回は口呼吸について書いていきます。

 

 

口呼吸とは?

口呼吸とは、鼻ではなく口で呼吸することを指します。

多くの人は、鼻詰まりなどの特別な状況下でのみ口で呼吸すると考えていますが、実は、日常的に無意識に口を開けて呼吸している人が少なくありません。

 

 

なぜ口呼吸に気づきにくいのか?その理由を深掘りしてみましょう

口呼吸は、自分ではなかなか気づきにくいものです。その理由としては、以下の点が挙げられます。

 

①無意識に行っている行為であるため: 呼吸は、私たちが意識しなくても自然に行われる生理現象です。特に睡眠中は、無意識に口が開いてしまいがちです。

②徐々に習慣化する: 小さな頃から口呼吸の癖がついている場合や、アレルギー性鼻炎など、鼻呼吸が困難な状況が長期間続くと、口呼吸が習慣化してしまうことがあります。

③周囲の環境や状況による影響: 乾燥した環境や、ストレスを感じている時など、一時的に口呼吸になりやすい状況も存在します。

④自覚症状が軽微であることが多い: 口が開いていることによる不快感や痛みなどを自覚しない場合も多く、そのため口呼吸に気づかないまま生活している人が多いです。

 

 

 

日常的に口呼吸になっている人の特徴

口呼吸になっている人は、以下のような特徴が見られることがあります。

 

口が常に開いている: 気が付くと口が開いている状態が続いている。

  • 口呼吸をしていることを指摘される: 周りの人から「口を開けている」と指摘される。
  • 口が渇きやすい: 口腔内の乾燥が進み、喉が渇きやすい。
  • いびきをかく: 睡眠中にいびきをかきやすい。
  • 口臭が気になる: 口腔内の細菌が繁殖しやすく、口臭の原因となる。
  • 歯並びが悪い: 口呼吸は、舌の位置や顔の発育に影響を与え、歯並びが悪くなる可能性があります。
  • 集中力が続かない: 睡眠の質が低下し、集中力が続かないことがあります。
  • 朝起きたときに口の中が粘つく: 口腔内の乾燥により、唾液が少なくなり、口の中がネバネバしている。
  • 風邪をひきやすい: 口呼吸は、鼻のフィルター機能が働かないため、ウイルスや細菌に感染しやすくなります。
  • アレルギー症状が出やすい: アレルギー物質が直接気道に入ってしまうため、アレルギー症状が悪化する可能性があります。

 

 

 

なぜ口呼吸が習慣化しやすいのか?

 

子供の頃の癖: 小さい頃から口呼吸の癖がついている場合、大人になってもなかなか治らないことがあります。

鼻の構造的な問題: 鼻中隔湾曲症など、鼻の構造的な問題によって、鼻呼吸が困難な場合。

アレルギー性鼻炎: 花粉症やアレルギー性鼻炎など、鼻が詰まりやすい状態が続く場合。

アデノイドや扁桃肥大: 子供の場合、アデノイドや扁桃が大きくなり、鼻の通りが悪くなることがあります。口呼吸が楽だと感じる: 口呼吸の方が鼻呼吸よりも楽だと感じてしまう場合。

 

 

 

口呼吸に気づきにくい理由をまとめると

  • 自覚症状が乏しい
  • 日常生活に支障がないことが多い
  • 徐々に習慣化するため、自分では気づきにくい
  • 周囲の人から指摘されるまで気づかないことが多い

 

 

 

口呼吸が習慣化すると、どのような問題が起こるのか?

口呼吸は、一見すると些細な習慣のように思われますが、実は様々な健康問題を引き起こす可能性があります。

 

口腔内の問題

  • 歯周病・虫歯の悪化: 口腔内の乾燥により、唾液の分泌が減少し、細菌が繁殖しやすくなります。これにより、歯周病や虫歯が悪化する可能性が高まります。
  • 口臭: 口腔内の細菌が作り出すガスによって、口臭が発生します。
  • 舌の変色: 舌の表面に白いコケのようなものが付着し、舌が変色することがあります。
  • 口腔乾燥症: 口腔内の乾燥が常態化し、飲み込みにくさや違和感を感じることがあります。

 

全身の健康への影響

  • 睡眠の質低下: 口呼吸は、いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因となり、睡眠の質を低下させます。
  • 集中力の低下: 睡眠不足や酸素不足により、集中力が低下し、日中のパフォーマンスが低下する可能性があります。
  • 成長への影響: 子供の場合、口呼吸が続くと、顎の発育が阻害され、顔の形が変化したり、歯並びが悪くなる可能性があります。
  • アレルギー疾患の悪化: 口呼吸は、アレルギー疾患を悪化させる可能性があります。
  • 心血管疾患のリスク増加: 睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、心不全、脳卒中などのリスクを高めることが知られています。
  • 免疫力の低下: 口呼吸は、鼻のフィルター機能が働かないため、ウイルスや細菌に感染しやすくなり、免疫力が低下する可能性があります。

 

 

なぜ口呼吸がこれほどまでに体に悪影響を与えるのか?

直接的な刺激: 口腔内は、鼻腔に比べてデリケートな組織でできています。乾燥した空気を直接口腔内に取り込むことで、粘膜を傷つけ、炎症を引き起こす可能性があります。

 

防御機能の低下: 鼻は、外界からの異物から体を守るための重要なバリアの役割を果たしています。口呼吸では、このバリア機能が低下し、体内に有害物質が侵入しやすくなります。

 

自律神経の乱れ: 口呼吸は、自律神経のバランスを崩し、ストレスや不安を感じやすくなる可能性があります。

 

 

 

 

口呼吸改善のためにできること

  • 原因となる疾患の治療: アレルギー性鼻炎など、鼻呼吸ができない原因となる疾患がある場合は、適切な治療を受けることが大切です。
  • 口腔周囲の筋肉トレーニング: 口を閉じたり、舌を正しい位置に置くためのトレーニングを行うことで、口呼吸の習慣を改善することができます。
  • 医療機関での相談: 口呼吸の原因や改善方法について、歯科医師・医師に相談しましょう。
  • 口腔ケア: 正しい歯磨き方法を習得し、定期的に歯科医院でクリーニングを受けることが大切です。

 

まとめ

口呼吸は、単なる癖ではなく、様々な健康問題を引き起こす可能性のある深刻な問題です。

口呼吸に心当たりのある方は、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることをおすすめします。

 


 >>Blogメニューへ


歯磨き粉の成分 ~ラウリル硫酸ナトリウム~

(2024年10月12日 6:00 AM更新)


こんにちは!

歯の神経を守る、可能な限り痛くない治療を目指す、予防歯科とバクテリアセラピーと水素吸入で全身の健康を目指す石神井公園駅の歯医者、スヴァラ歯科です。

 

今回は市販の多くの歯磨き粉に含まれる成分のひとつ、ラウリル硫酸ナトリウムについて書きます。

 

 

はじめに

皆さんは、普段使っている歯磨き粉の成分について、どれくらい知っていますか?

特に、よく耳にする「ラウリル硫酸ナトリウム」という成分。

この成分は、歯磨き粉の泡立ちをよくする界面活性剤として広く使われていますが、一方で「体に悪い」という噂も耳にすることがあります。

今回は、このラウリル硫酸ナトリウムについて、歯科医師の視点から詳しく解説していきます。

 

 

ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)とは?

ラウリル硫酸ナトリウム(SLSとも呼ばれます)は、石油を原料とした合成界面活性剤の一種です。

水と油を混ぜ合わせる働きがあり、歯磨き粉の泡立ちをよくしたり、汚れを落とす効果を高めるために使用されている合成界面活性剤です。しかし、一方で、その安全性については様々な議論がされています。

 

 

 

 

SLSの安全性に関する懸念点

 

  • 口腔粘膜への刺激: SLSは、口腔粘膜を刺激し、口内炎や味覚障害を引き起こす可能性が指摘されています。特に、敏感肌の人や、口腔内に傷がある場合は、症状が悪化する可能性があります。
  • アレルギー反応: 一部の人の場合、SLSに対してアレルギー反応を起こすことがあります。皮膚のかゆみ、赤み、腫れなどの症状が現れることがあります。
  • 皮膚への影響: 長期的にSLSに接触することで、皮膚のバリア機能が低下し、乾燥や敏感肌を引き起こす可能性が指摘されています。
  • 環境への影響: SLSは生分解性が低く、環境中に残留し、水生生物に悪影響を与える可能性があります。
  • 眼への影響: 目に入った場合、強い刺激となり、角膜損傷などの原因となる可能性があります。

 

 

 

SLSの毒性に関する研究

SLSの毒性に関する研究は数多く行われていますが、その結果は様々です。

動物実験では、高濃度のSLSを摂取させると、内臓への悪影響や発がん性が見られるという報告もありますが、ヒトへの影響については、明確な結論が出ていません。

 

 

 

 

SLSを含む製品の使用に関する注意点

 

  • 口腔内の状態に合わせた選択: 口腔内に傷がある場合や、敏感肌の人は、SLSを含まない製品を選ぶ方が良いでしょう。
  • 使用量に注意: 必要以上の量を使用すると、口腔粘膜への刺激が強まる可能性があります。
  • すすぎをしっかりと: 使用後は、口の中をしっかりとすすぐようにしましょう。
  • 眼に入らないように注意: 目に入った場合は、すぐに流水で洗い流し、医師に相談しましょう。
  • 乳幼児への使用: 乳幼児の皮膚は大人に比べて薄く、敏感であるため、SLSを含む製品の使用は避けるべきです。

 

※上記の説明を読んで心理的に気になる方はSLSを含む製品不使用の方が良いのでは、と個人的には思います。

 

 

 

SLSフリー製品を選ぶメリットとデメリット

 

  • メリット: 口腔粘膜への刺激が少なく、アレルギーのリスクも低い。
  • デメリット: SLSを含んだ製品に比べて、泡立ちが少なく、洗浄力が弱い場合がある。価格がやや高くなる場合もある。

 

 

まとめ

SLSは、その強力な洗浄力から多くの製品に使用されていますが、安全性についてはまだ完全には解明されていません。特に、敏感肌の人や口腔内に傷がある人は、SLSを含む製品の使用には注意が必要です。

 

歯科医院として、患者さまには以下のことをお伝えしています。