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| 歯科と病巣疾患 2020-1

歯科と病巣疾患 2020-1

(2020年1月13日 4:38 PM更新)


1月12日に明海大学の卒後教育で病巣疾患と分子整合栄養医学について学んできました。

 

病巣疾患については何度かblogでもとりあげました。

 

おさらい

「身体のどこかに限局した慢性炎症があり、それ自体はほとんど無症状かわずかな症状を呈するに過ぎないが、遠隔の諸臓器に反応性の器質的な二次疾患を起こす病像」 Gutzeit & Parade 1939

このように定義されています。

自覚症状のない炎症が身体の他の部分に悪さをして治りにくくなっている状態

☝こんな感じと考えてもらえればイメージしやすいと思います。

 

講師は内科医の今井一彰先生。

あいうべ体操、ゆびのば体操、最近ではHIITでテレビにもご出演ですね。

 

今井先生は内科医ではありますが隣接医学である歯科のことも非常に理解が深いため、歯科医師の立場にのっとった講義をされました。

病巣疾患の歴史から現在の状況、そして私たち歯科医師が患者さんを診るときに考えることなどを熱くわかりやすく解説していただきました。

 

歯周病などの慢性炎症が糖尿病、心筋梗塞、アルツハイマー病、パーキンソン病などと密接に関係していることは最近では情報番組などでも取り上げられてきましたね。

また、歯の根の病巣が難治性の疾患の原因となっていることもあります。

 

それ以外にも私たち歯科医師が患者さんのお口を診るときによく注意しなければならないことがあります。

たとえば、皆さんの口の中に必ず存在する細菌でストレプトコッカス・サングイスというものがあります。常在菌と呼ばれる種類のこいつは虫歯や歯周病にはほとんど関係がありません。

むしろ口の中では善玉菌といったところでしょうか。

ところが、このサングイス、血中に入ると感染性心内膜炎を起炎菌であるそうです。

 

口の中は慢性炎症がはびこりやすい場所です。

慢性炎症を中心に慢性病が広がることを念頭に当院では患者さんの口腔ケアを推進しています。

 

命の上流であるお口をきれいにケアすることが健康元気で幸せに生活するためには重要であると当院では考えております。

 

そういう想いから当院のフレーズは「健口から健康、そして健幸へ」としているのです。



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